その1
○11月8日:八ヶ岳の日(いいヤツ・・・)
→八ヶ岳を愛する人々が結成した「八ヶ岳の日制定準備委員会」が制定
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041107-00000004-sph-ent
シングルの売上も良いようで
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春に挙式を控えてしまった、N子。
こないだ会った時、見事なまでのショートヘアーになっていた。
映画を見に行った時は、イイ感じの長さだったんだけど、バッサリと。
「オマエ、式の時、それで良いの?髪」と聞くと
「うん。ぜんぜん平気。力エラちゃんっぽいでしょ?」とケロっと答えた。
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「老けたね」発言の日、僕は車でN子を家に送っていっていた。
本を返して貰う為に会っていたのだが
僕が22時頃から仕事の打ち合わせが入り、その場所がN子の家の近くだったのだ。
僕は相変わらずN子の結婚に反対していたので、N子の結婚の事が話題になった。
別にN子に結婚して欲しくない、というワケではない。
まだ結婚して欲しくないだけだ。
せめてあと3、4年はやりたい事をしていて欲しかった。
昔から好奇心が強い子だったので、それを追求して欲しかった。
僕の中のN子は「アレやってみたい、コレやってみたい」と
いろいろなモノに興味を惹かれ実践する、という子なのだ。
もちろん結婚しても色々な事は出来るだろうが
その「率」が減るのは経験上知っている。
だから、やり尽くしてから結婚して欲しかったのだ。
僕がそう言うと
「結婚する、って事に興味があるんだよね」と笑って答えた。
「主婦やるってどんなんだろう、って思ってさぁ」とも答えた。
なるほど、そう言われてみればN子らしい。
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「でもさ、オマエが結婚するって言った時、ショックだったんだよ」
と僕は言った。もちろん上記の事が理由だ。
僕のその言葉に対し、N子は
「アタシだってショックだったよ、ぽんが結婚するって言った時」
と答えた。
そして「どんな料理が出るんだろう、とか気になったもん」
と続け、笑った。
料理?
N子ははぐらかすつもりだったんだろうけど
ふと本音を聞いてしまったような気がした。
いつも強気なN子から、そんな言葉を聞くとは思わなかったので
呆気にとられてしまった。
そして僕は
右手でハンドルを握ったまま、空いた左手でN子の手を握っていた。
信号で車が止まったのでN子の方を見ると、目があった。
N子の瞳は、18歳の頃と同じような表情をしていた。
僕の胸が、一瞬高鳴った。