ぬくもり
先週の事。
夜中に目が覚めた。
目を開けるとも開けないともしない状態で
布団の中でうつつになっていた。
ふと、誰かが横を向いている僕の背中に寄り添ってきた。
僕の肩にそっと手を添えている。
背中に人の温もりと重さを感じる。
あぁ、あたたかいなぁ。
そう思いながら、しばらくその温もりを感じていた。
そして僕は目を開けた。
誰が背中に寄り添っているんだ?
そう思った瞬間、温もりは消えた。
僕は、自分の部屋で一人で寝ているのだ
横を向いた僕の背中の後には、壁しかない。
一体、誰が僕の背中に寄り添っていたんだろう。
あのぬくもりと、確かに感じ取った実体感は何だったんだろう。
なぞ。ナゾ。謎。