離れられない



続きを書きたいけど、相変わらず状況の変化が激しすぎて追いつかない。




先週の日曜日に会って、その後にも会ったんだけどまた変化があった。
彼女がちょっとした過去のトラウマで落ち込んでいた時があって、
そのトラウマは、今の彼には言えない内容で一人ダークになっていた。


僕はそのトラウマについて全部知っていたし、聞いてもいた。
だから元気をつけようと、会う事にした。




僕は何も聞かない。
F香が言いたければ言えば良いし、言いたくなければ言わなくて良い。
ただ、側にいてあげたいだけだよ


あはは、ぽんらしいね、それ


そう?


うん




そんな感じで会う事になった。


美味しいゴハンを食べて、美味しいお酒を飲んで、
思わずカラオケなんて行ってしまって、家まで送っていき
彼女は何も言わずに僕を部屋に入れてくれた。




「あー、どうしよ、なんかすごく緊張するんだけど」
そう言って彼女は僕に抱きついた。


僕はF香のカラダに手を回し腕にチカラを入れると、
彼女はもっと強いチカラで僕を抱きしめた。




「ね、もし泣きたければ泣いても良いんだよ?」と、僕
「んーん、泣かない。泣くなら一人の時にする」と彼女。


「泣くのを我慢しちゃダメだって(笑」
「なんで?」
「泣ける時に泣かないと、僕みたいになっちゃうよ」
そう言って僕は笑った。


「何も言わなくても良いから、ただ泣けば良いよ」
「うん」




暫くしてF香は口を開いた。
「ぽんは本当にすごいよ」
「何が?」
「だって、私が望む事を全部分かってるんだもん。
 して欲しい事をして欲しい時にしてくれる。
 言って欲しい事を言って欲しい時に言ってくれる」


「そう?」


「そうだよ。
 それに、私、ずっとイヤな子になってたんだよ。
 なんで嫌いになってくれないの?
 なんでこんなに大事にしてくれるの?」


「確かにキツかったけどね(笑
 でも別に構わないんだ、それは。
 って、ワザとイヤな子になってたの?」


「うん」そう言って彼女は笑った。
「そんな事しなくても良いのになぁ」




そんな感じで暫く抱きしめあっていた。




「あ、ねぇ、終電大丈夫なの?」
時計を見ると24時近くになっていた。


「うん。あと20分くらいは大丈夫だよ。
 でもさ、別に帰る必要も無いから泊まってっても良いんだけど」
そう言って僕は笑った。


「だめ。心配になっちゃうからダメだよ」
「何が心配なの?」
「だって明日も仕事でしょ?
 眠くなっちゃったりとかそういうのがすっごく心配なの」
「あはは、大丈夫だよ、そんなの」
「ダメー、ホントにホントに心配になっちゃうの」
「えー、泊まってたって、ちゃんと寝るし、始発くらいで帰るよ?(笑」
「もう、ダメだよう。まだダメなの」
「そっかー、うん。でも心配はかけさせたくないからちゃんと帰るよ」
「うん」




僕はこの時点では気が付かなかったけど、彼女は


「まだダメ」と僕に言った。


まだ?


まだ って事は、いずれは泊まっても良いという事なんだろうか。
確かに離婚後は泊まるもなにも自由になるだろうけど、とても謎な一言だった。


実は彼女の同棲話は一時延期になった。
本当は年内に契約して引越も済ませるハズだったんだけど、
不動産屋さんの不誠実さに嫌気をさして契約をしなかったそうだ。


「引越する事に変わりはないんだけどね」
と彼女は言っていたけど、その辺りの事情はまだ良くわからない。




というか、そもそも彼女がどう考えているか分からない。
その日以降、彼女からのメールに変化が現れた。
というか付き合っていた頃の雰囲気に戻った。


一緒に○○したいな とか
楽しみだね とか
そういった言葉や雰囲気が戻ってきた。






何が、とは特に書いていなかったけど「もう諦めた。認めるよ」というメールもあった。
おそらく、僕に対する感情を抑える事を諦め、
やっぱり離れる事が出来ないって事を認めたのだと思う。




そうじゃなければ
「あのー、なんだかぽんが恋しいんですが(笑」とか
「あのね、あのね、手、繋ぎたいの」といったメールが届くワケがない。


もちろんそういったメールが届くのは嬉しいんだけど、
問題はそのメールの後、彼女は彼の家に泊まりに行っている事だ。
今更、彼のトコロに泊まろうがどうしようが気になんてならない。
いや、気にはなるんだけど、問題は僕の感情ではなく彼女の感情。


僕に対して「恋しいんだけど」と言った後、彼の家に泊まりに行く。
彼女はどう思い、どう考えているんだろう。
きっと、僕の知らない場所で悩んでいるのかもしれない。


彼の家に泊まった事を僕は知っているけど、彼女から聞いたワケではない。
彼女の日記を読めばそれは分かる。
彼女も僕がお泊まりに気づいていて、それでいて何も言わない事に気づいている。
なんというか、ややこしいハナシだな。




僕自信、いまこうやって書いていて、考えがまとまっていないから
内容を羅列するだけになっちゃうけど、仕方がない。


僕だって少し混乱してるんだ。




だって、こんなやりとりだよ?


F「気が合うね(笑」
僕「いまさら再確認?」
F「うん(笑」
僕「仕方ないよ、F香は僕と離れられない運命なんだから(笑」
F「ぽんが私と離れられない運命なんでしょ?(笑」
僕「うん。そうだよ。僕はそれを認めてるもん。F香も早く認めちゃいなよ(笑」
F「認めるのはやっ(笑
  あのね、あのね、ぽんと離れられない」
僕「だって分かりきってる事なんだもん。誤魔化しても仕方ない。
  離れ慣れないって言ってくれて、素直に嬉しいよ」
F「ぽんと一緒が楽しいの」




だめだ、書いててまた少し混乱してきた(笑
彼女の感情が戻ってくるのは嬉しいし、僕が望んだ事だ。


でも、彼女は彼との事をどうするつもりなんだろう。
とりあえず二股をかけるのであればそれでも良い。
彼と別れるのであれば、それでも良い。


ただ、僕は離婚が成立するまでは派手な動きは無いだろう
と思っていたので、この流れの速さに少し戸惑っている。




今週、彼女と少し早いクリスマスデートをするから
その時に少しは分かるのかな、と。


まぁ良いや。
なるようになれ だ。