花火大会回想・2

○7月27日:朝鮮戦争終結(1953年)
      →板門店にて休戦調停

++ 

「好きだ」とか「付き合ってくれ」とか
そういう事を言おう、と決めていたワケだ。

 
公園のベンチに座り、僕はタバコに火を点けた。
こうもしないと落ち着かないのだ。
 
 
 
きっとその時の心拍数は180を越えていただろうし
体温だって50度くらいになっていたハズだ。
 
 
 
 
話のネタはある。
掃いて捨てるほどある。
 
 
 
でも核心にはなかなか辿り着けない。
 
 
突然「彼氏って居るの?」とか聞けないし
どうやってそういう方向に話を持っていけば良いのかなぁ。。。
 
 
そんな事をあれこれ考えていた。
今だったらそんな悩む事も無く

ぎゅ、とかしちゃうんだろうけど
それは14年の経験がそうさせるんであって

まだまだウブのガキだった僕には
そんな事は思いつきもしなかった。
 
 
だらだらと時間だけが過ぎていく中
ふいに会話が途切れた。

突然の沈黙。
 
 
 
今だ! 今しかないっ
 
 
僕は自分に言い聞かせ、バクバク鳴る心臓の音を聴きながら
U子に向かいなおした。
 
 
「ね、U子ってさ」

「はい?」

「好きな人とか、彼氏って居るの?」
 →結局聞いてやんの(笑
 
 
彼氏が居たら、花火大会にはソレと行くだろとは思うが
小心者の僕は、そう聞く事しか出来なかった。
 
 
 
「え・・・カレはいませんよ・・・」
U子は静かに答えた。
 
  
 
ドキドキドキ

だめだ、心拍数は200を越えた・・・

さっさと言っちまえ

「じゃぁさ、僕でどう? 彼氏」

 い、い、言えた・・・
 
 
 
「えへ、、もちろん良いですよ」

  1. +

と、まぁそんな感じだったんですが

僕のショボイ文才じゃこの臨場感が伝えられないのが悔しいトコロ。
 
 
 
 
しかしまぁ、なんつーか
 
 
若かったなぁ(笑

とても
ぎゅ としながら「好きかどうか聞いてんだよ、ボケ」と言い放ったヤツとは思えませんな。
 →歳月はヒトを変えますな(笑
 
 
 
もっともこの経緯に関しては
 
 
「アホかおまえ、まどろっこしいなぁ」
 →大魔王先輩談
 
 
「あのさぁ、誰がどう見てもU子ちゃんはアンタの事を好きだったんだから
 好きな人はいるの? なんて聞いてどうするのよ。ばかねぇ」
 →F美談
 
 
 
というキビシー意見を後日頂きましたけど(笑