その7





○10月26日:「3年B組金八先生」第一部放送開始(1979年)
       →良いドラマだとは思うんだけど、、、ねぇ。。。
 
 
++
 
 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041026-00000022-dal-ent
すばらしい〜
 
 
++
 
 
僕は少しカマをかけてみる事にした。
 
 
 
「R子はさぁ、いくつ位の人が良いの?」
「んーとねぇ、10歳くらい上が良いかなー。ラク出来そうだし(笑」
「あははは。だったらココに居るじゃん(笑」
「あ、ホントだ(笑」
「んじゃさ、今のそのつまらん彼氏をさっさと振って、僕にしとけば?」
「え〜。どうしようかな〜」
 
 
 
「そんな悪くないと思うけどなぁ」
僕はそう言いながら、R子の耳にそっと口をつけた。
R子はちょっと身をよじっただけで、まだ少し笑っていた。
 
 
 
 
「それにラク出来るよ。メシ作るし、洗い物だってしちゃうし(笑」
「あ、そっか。ラクかも(笑」
「でしょー?」
 
 
 
そう言って、R子に廻した手に力を入れた。
 
 
 
 
ぎゅ・・・・
 
 
 
沈黙・・・・・
 
 
 
 
「ね、、、」
暫くしてR子は呟いた。
 
 
 
 
「あたしとぽん兄の関係ってなんだろう」
どうやらR子は「かわし」にかかってきた。
ここで簡単にかわされてもつまらないのだが、R子が戸惑っているのは明白だった。
ひょっとしたら、僕がこのまま押し倒すとでも思っているのだろうか?
 
 
 
でも僕はそんな事は考えていなかった。そこまで浅はかでも軽挙でもない。
 
 
 
 
「そうだなぁ。兄と妹、なのかなぁ」
僕は正直に言った。でもコレだけで終わらせるつもりも無かった。
R子の様なタイプには、甘いセリフやうわべだけの言葉は通じない。
僕が独身ならまだしも、結婚しているし、しかも昔から知っている兄なのだ。
だからなるべく正直に思っていた事を伝える事にした。
 
 
 
僕はR子からカラダを離し、向かい合わせに座った。
「R子はどう思ってるの?」
「うーん、、なんだろう。ずっと知ってたし、男の人というより、お兄ちゃんって感じかなぁ」
思った通りの答えだ。それ以外の答えがある訳が無いのだ。
 
 
「だよなー。やっぱ兄貴なんだよなー」
僕は半ばヤケになって言った。
「でもね、僕は兄にとどまりたくは無いんだけどね(笑」
「え〜?(笑」
「とどまってなきゃダメ?」
僕はR子の目を見ながら聞いてみた。
 
 
 
 
「アタシがさ、中学くらいの頃のぽん兄って、すっごく大きいお兄ちゃんって感じだったの」
R子は思い出すように語りだした。
「だから、そういう対象として見てなかったと思う」
「ま、そりゃそうだよな。今の年齢だったら、少しは対象になる?」
「どうだろう。って、ぽん兄、結婚してるじゃん(笑」
「あ、そっか。ははは」
僕は仕方なく笑った。笑う以外リアクションの取りようが無かったのだ。
 
 
 
 
「思うんだけどさ、R子は前は兄として見てたでしょ?」
「うん」
「でさ、今の年齢だったら僕の歳って恋愛対象になる年齢だと思うの」
「うん。なる」
「でも現実には僕は結婚しちゃってる」
「うん」
「なんか、上手くいかないもんだね(笑」
「ホント、上手くいかないね(笑」
 
 
 
 
ここまでの会話で、僕がR子に対し、妹以外の感情がある事は伝わっていた。
もう一歩先まで進めるには、まだ「何か」が必要だった。
そうするには、僕自身が今まで誰にも語らなかった事を伝えるしかなかった。
僕自身、その内容をすっかり忘れていたのだが、R子と話をしていて思い出したのだ。
 
 
 
「あのさ、ちょっと打ち明け話していい?」
僕はR子に向かってそう言った。
 
 
 
その8へ続く☆