その5


○3月22日:ウイリアム・シャトナー誕生日(1931年)
 →スタートレックのカーク船長

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http://www.takarabe-hrj.co.jp/takarabe/clock/index.htm コレ、ウケる



式場に着くと、挙式開始時間を少し廻っていた。
僕とY子は急ぎ足で会場に向かい、扉を開けた。


式場に入ると、聖歌隊が何やら歌っていて
正面を見ると、神父が神妙な面持ちで何かを喋っていた。


どうやら、誓いの口づけの真っ最中だったようだ。




僕とY子は席に着き、進行を眺めていた。
ふと前の方をみると、鮮やかな色のドレスを着た子を見つけた。
僕のスーツもそうだけど、あまり挙式やら披露宴に向いた色じゃない。
しかも、僕よりハデな色だ。




後ろ姿しかわからなかったが、おそらく友人1だろうと僕は予想した。
 →もちろん的中。アジア系の民族服だった(笑




挙式を終え、友人1と合流した。
「うわー、ぽんさん、スゴイ色のスーツですね」と友人1は言ったが
「オマエの方がすごい色だよ(笑」と言っておいた。




N子は僕たち三人を見つけ
「そこ、そこ! 色の使い方が変だから」と言って笑っていた。




ちなみにブーケはY子が確保。
 →でも彼氏との同棲は解消してしまい、今の所利用価値無し(笑


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披露宴の席に着くと、僕の右にY子、左に友人1とさらに左に
N子と僕のコトを知っている子が座った。


その子は友人1と面識があるので、まぁ順当な席順だった。




「○○ちゃんだっけ?確か」と僕はその子に声をかけた。
「あ、はい」
「ぽんです。よろしくー」
そう言うと彼女は僕の目をじーっと見て少し微笑んだ。




あー、きっと何か考えてるんだろうなぁ と思い僕もニコっとしたが
その二人の表情の真意は、二人にしか解らないコトだった。


「アタシ、聞いてますよ」のニコ
「知ってるんだよね、確か。ははは」なニコ




やれやれ、地雷にならないと良いんだけど。


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披露宴自体は特別なコトもなく、淡々と常識的に進んだ。
ただ、新郎が飲みすぎて酔っぱらっていただけだ。
 →まぁ、気持ちは解るけど




だから「超・ウルトラ営業用のスマイル」
で挨拶をした僕のコトを覚えているかどうかは謎だ。


おめでとー。にこにこー。ほらー、こんなにニコやかにお祝いしてるんだよー
これでもまだ疑ってんのー? 心配しすぎだよ〜
的なスマイルで。




もちろん彼は、僕がN子から全てを聞いてると、彼は知らないので
その胡散臭いスマイルの下に何があるかは解らないだろうけど
とりあえず「祝って貰ってるんだな」くらいは解っただろう。


僕にだってそのくらいのスマイルは作るコトが出来る。
年の功、ですな。
それにソレが解らないようなバカでもあるまい。


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お色直しの為に、N子はY子に連れられて中座した。


当初N子は


「一度出る時さ、ぽんに連れてってもらって良い?
と言っていた。




そりゃいくらなんでもマズいだろ・・・
僕はそう思ったし、もちろん彼も反対したようだった。




当たり前だ、っての(笑