最終話


○4月8日:岡田有希子忌日(1986年 享年18歳)
 →当時僕は中学生だったけど、世間は大騒ぎだったなぁ。。

++
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050408-00000056-kyodo-soci 元祖が居たんだ(笑



お色直しでN子が中座している間
新郎は学生時代の友人らしき連中と飲み比べ大会に突入していた。


やれやれ、下のバケツ意味ないじゃん と思いながら僕は料理を食べ続けた。




途中で、両家のご両親が各テーブルに回ってきたのだが
新郎の父親が、これまたカッコイイ。


正直、新郎の数倍はカッコイイ(笑




僕は当たり障りの無い祝辞を述べ、1杯のビールを受け取った。
 →いくら僕でもこの位の慣例は知ってる


++


お色直しを終えたN子が戻ってくると
スピーチやら余興やらが始まり、僕は大人しくそれを眺めていた。


N子も楽しいらしく
きゃーきゃー言いながら余興に混じったり、騒いだり
一瞬の隙をついて料理をパクついていた。




大騒ぎの余興も滞り無く終わり、式もおひらきになり
僕たちは退場した。




出口で見送りをするN子には
「おめでと」と一言だけ伝え


彼には
「おめでとうございます。お幸せに」と伝えた。


もちろん恐ろしい程のスマイルで(笑


++


何事も無く式を終え、N子は無事に人妻となり
新たな生活を迎える事になった。




こうやって門出を見ていると
少なくともその瞬間だけは結婚も悪くないな
と思えてしまうから不思議だ。




女の子なんかはウエディングドレスを見て
「わー、きれ〜。アタシも結婚したいなぁ」
と思ったりするし(その気が無くても)




この僕ですら「結婚式ってのも悪くないよな、この雰囲気」
と思ってしまうのだ。




ウエディングマジックとでも言おうか。






でも、
マジックはマジックでしかない。




それは幻で
かりそめで


その雰囲気に騙されているだけなのかもしれない。








そして後日
僕は改めて「マジックはマジックでしかない」
と言うことを思い知らされる事になる。






でも
とりあえず




結婚おめでとう、N子。