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○9月12日:雨の特異日(雨の確率が高い日) →むちゃくちゃ暑いぞ、今日http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050910-00000018-spn-ent マジでそろそろ勘弁してください・・・
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まだそのタイミングではない。
そう思いつつも、僕は付き合っていた頃を思い出していた。
☆
考えてみれば、僕が現在仲良くしている子の中で
My子は一番古い付き合いの部類に入る。*1
僕が19歳の時に知り合ったから、
かれこれ14年くらいだ。
F美も付き合いは長いし、高校の頃から知っているけど、
仲良くなったのは23、4の時だからMy子の方が長い勘定だ。
つまり、
若かった頃の
僕の「あーんな事」や「こーんな事」を知っているワケだ。
僕の専門学校時代というのは
一番「くそ生意気」な時期で、自分の才能に少なからず自信を持っていた。
→今、思い返せば恥ずかしい限りだが(笑
確かに、多少はその自信の裏付けが取れる程度の才能はあったけど
別に開花する程でも無く、咲いたとしてもかすみ草程度であっただろう。
当時としては珍しく髪は茶色で*2、
校内でも数人しかいない「男がピアス」の一人だった。*3
容姿がそんな状態な上に、大迷惑娘*4に
「ぽん先輩ってね、高校の時○○でね」とか言い触らされたおかげで
My子の僕に対する印象は微妙なモノだったと思う。
事実
「だってぽん先輩って、いっつも仲の良い女の子いるんでしょ?」
と言われた事があった。
その時、僕とMy子は学校帰りのバスの中で一緒になったのだ。
駅で「お茶でもどう?」と誘ったのだが、
生憎My子は出掛ける所があり、お茶には行かなかったのだが
その会話の中で言われたのだ。
僕のそういった悪印象は、当時からあったし、
付き合っていた頃も多少はあったと思う。
そして、今だって残っているとは思う。
☆
「そういやさっきな」
僕が2杯目のカクテルに口をつけていると、My子が会話を始めた。
「ん? なぁに?」
僕はMy子の目を見ながら聞き返した。
「アタマ、くしゃくしゃってしてくれたやん?」
「うん」
「あーゆーのってな、してくれた人おらんのよ。
ウチをそうやって子供扱いしてくれる人とかも。
だから、ちと嬉しかった」
それは待ち合わせ場所で会った時の事だった。
僕は会うなり、一番最初にアタマをクシャっと撫でたのだ。
「そう? 誰もしなかったの?」
「うん。多分、ウチがネコ被っとるというか、いつも気ぃ張ってるからやと思う」
「ネコ被ってる時あるんだ」僕は笑ってそう言った。
「そうやよー。学生ん時なんてずーっと被っとったもん」
「ははは、そうなんだ」
「2年になってからは段々本性がバレとったけどな」
グラスに口をつけながら、My子はそう言って笑った。
「そうなんだ。それは知らなかった」
「だってぽん先輩の前ではネコ被ったって無駄やし、ウチの本性知っとるやん」
「ははは。ま、それもそうだ」
僕は笑って答えたが、
「先輩」という一言が気に掛かった。
先輩?
付き合いだして以降、My子は「ぽんくん」と呼んでいたのだ。
それがまた「先輩」に戻っているというのは
「先輩」として接しようとしているのだろうか。
だとすると、現状、My子は後輩に逆戻りしている事になる。
その真意が
「本当に後輩に戻っている」のか
「ムリに後輩に戻ろうとしている」のか
どちらかは分からなかった。
でも、その「先輩」が「くん」に戻る時、
何か変化が起きるのかもしれない。