・最終話
○9月14日:グレース・ケリー忌日(1982年) →グレースケリーの映画の本♪ って歌を思い出す。 ・・・覚えてる人、居るかなぁhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050914-00000033-mai-soci ええ? ええええええ!!!!
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でも、その「先輩」が「くん」に戻る時、
何か変化が起きるのかもしれない。
☆
お互い何杯かお酒を飲み、お腹もいっぱいになった。
「ウチ、幾ら?」
会計を済ませ店を出るとMy子が聞いてきた。
「ん? あー、要らない。だって引越祝いだもん」
「ホンマ? わーい、ゴチになりますっ」
そう言ってMy子は敬礼の真似をした。
酔っぱらってるのだろうか(笑
時計を見るとまだそれほど遅い時間でもなく、帰るには早かったし
まだ話足りない感じがした。
「どうする? お茶でもしてく?」
僕はMy子の手を取って歩きながらそう聞いた。
My子は少し考えてから「うん」と答えた。
☆
その日、一日で随分と話をしたが、
会っていなかった何年間を埋めるには、まだ足りなかった。
僕はもっぱら聞き役に徹し、自分の事はあまり話しをしなかった。
ほとんどがMy子の実家時代の話や、学生時代の話だった。
My子は僕のこの数年の事や、結婚生活の事には一切触れてこなかった。
僕としてはあまり話したい内容ではないので有り難かったが、
「わざと聞かないようにしている」のか「興味が無い」のか
計りかねる所だった。
「今日、ありがとぅな」
My子はロイヤルミルクティーを飲みながらそう言った。
「なに言ってんのさ。こっちこそありがとう。楽しかったよ」
「・・・・・」
My子は一瞬意識が抜けたように黙ってしまった。
「どうした? 眠いの?」
僕は笑いながら効いてみた。
それは眠いというより、何かに思いを馳せているような表情だった。
「ん、なんでもないよ」
そう答えたMy子だったが、何か言いたげな雰囲気だった。
「ふーん。ま、良いけどさ。
ところでさ、実家を出たのって、他にも何かあるんじゃないの? 理由」
やはり僕はそれが気になってしまった。
男が絡んでいるのは恐らく当たっているのだろうが、確信は持てなかった。
「んー、なんやろ。
ウチが悪あがき出来ん性格なんは、先輩も知っとるじゃろ?」
「うん」
「嫉妬してる自分がイヤで許せんくて、
したら冷めてるように思われてしまってな、いろんな人に」
・・・冷めてるように思われる、というのは初耳だった。
僕の知っているMy子は、基本的には社交的だし、冷めている所は見当たらなかった。
ただ、負けん気の強さと、強がりがある部分はあったので、
そこが「冷めている」と思われてしまう事もあるのだろうか。
僕はそう考えながら、話の続きを待った。
「まぁ、自業自得なんやけどな」
そう言って話をまとめ、My子は笑った。
僕は思わずMy子のアタマを撫でてしまった。
「わ、ビックリした。何するん」My子は驚いたようだった。
「ん、なんとなくね、アタマ撫でたくなったの」
「・・・・・ありがと」
そう答えたMy子の表情は、柔らかいものになっていた。
☆
結局、引越の理由は分からず仕舞いだったが
別にそれはどうでも良かった。
本人が言いたくなれば言うだろうし、
僕にとって直接的には関係が無い事だ。
この様にして、数年振りの再会は幕を閉じた。
久しぶりに会ったにも関わらず、気兼ねなく話す事が出来たし、
とても楽しい時間を過ごす事が出来た。
問題は、
僕がMy子との関係を「どうしたいのか」という事だった。
このままフツーに友達というのが、恐らくベストなのだろう。
そう思っていても、
ココロの何処かで「もう一歩進めてみようか」
と考えてしまう自分が居た。
それが
興味本位でチャレンジしようとしているのか
それとも、My子に対し再び好意を持ってきているのか
そのどちらなのかは分からなかったが、つぎ会えば少しは分かるだろう。
僕はそう思い、深く考えないようにした。
☆
しかし、僕のそんな思いを余所に
事態は思わぬ方向へ進んで行く事になった。
その食事の後、会う日を特に決めていなかったのだが
思ったより早く、もう一度会う事になったのだった。
★
ふひー。
とりあえずここで「sub:ごぶさた」は一段落です。
実際、一ヶ月くらい前の事なんですよね、これ(笑
引っ張りすぎです。。。。
もちろん、この後の話も書きますので、
またお付き合い下さいマセ。