・最終話


○9月14日:グレース・ケリー忌日(1982年)
 →グレースケリーの映画の本♪ って歌を思い出す。
  ・・・覚えてる人、居るかなぁ
  1. +
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050914-00000033-mai-soci ええ? ええええええ!!!!





でも、その「先輩」が「くん」に戻る時、
何か変化が起きるのかもしれない。





お互い何杯かお酒を飲み、お腹もいっぱいになった。


「ウチ、幾ら?」
会計を済ませ店を出るとMy子が聞いてきた。


「ん? あー、要らない。だって引越祝いだもん」
「ホンマ? わーい、ゴチになりますっ」
そう言ってMy子は敬礼の真似をした。


酔っぱらってるのだろうか(笑




時計を見るとまだそれほど遅い時間でもなく、帰るには早かったし
まだ話足りない感じがした。


「どうする? お茶でもしてく?」
僕はMy子の手を取って歩きながらそう聞いた。
My子は少し考えてから「うん」と答えた。





その日、一日で随分と話をしたが、
会っていなかった何年間を埋めるには、まだ足りなかった。


僕はもっぱら聞き役に徹し、自分の事はあまり話しをしなかった。
ほとんどがMy子の実家時代の話や、学生時代の話だった。




My子は僕のこの数年の事や、結婚生活の事には一切触れてこなかった。
僕としてはあまり話したい内容ではないので有り難かったが、
「わざと聞かないようにしている」のか「興味が無い」のか
計りかねる所だった。




「今日、ありがとぅな」
My子はロイヤルミルクティーを飲みながらそう言った。


「なに言ってんのさ。こっちこそありがとう。楽しかったよ」
「・・・・・」


My子は一瞬意識が抜けたように黙ってしまった。
「どうした? 眠いの?」
僕は笑いながら効いてみた。


それは眠いというより、何かに思いを馳せているような表情だった。


「ん、なんでもないよ」
そう答えたMy子だったが、何か言いたげな雰囲気だった。


「ふーん。ま、良いけどさ。
 ところでさ、実家を出たのって、他にも何かあるんじゃないの? 理由」


やはり僕はそれが気になってしまった。
男が絡んでいるのは恐らく当たっているのだろうが、確信は持てなかった。


「んー、なんやろ。
 ウチが悪あがき出来ん性格なんは、先輩も知っとるじゃろ?」


「うん」


「嫉妬してる自分がイヤで許せんくて、
 したら冷めてるように思われてしまってな、いろんな人に」




・・・冷めてるように思われる、というのは初耳だった。
僕の知っているMy子は、基本的には社交的だし、冷めている所は見当たらなかった。
ただ、負けん気の強さと、強がりがある部分はあったので、
そこが「冷めている」と思われてしまう事もあるのだろうか。


僕はそう考えながら、話の続きを待った。


「まぁ、自業自得なんやけどな」
そう言って話をまとめ、My子は笑った。


僕は思わずMy子のアタマを撫でてしまった。


「わ、ビックリした。何するん」My子は驚いたようだった。
「ん、なんとなくね、アタマ撫でたくなったの」




「・・・・・ありがと」
そう答えたMy子の表情は、柔らかいものになっていた。





結局、引越の理由は分からず仕舞いだったが
別にそれはどうでも良かった。


本人が言いたくなれば言うだろうし、
僕にとって直接的には関係が無い事だ。




この様にして、数年振りの再会は幕を閉じた。
久しぶりに会ったにも関わらず、気兼ねなく話す事が出来たし、
とても楽しい時間を過ごす事が出来た。




問題は、
僕がMy子との関係を「どうしたいのか」という事だった。




このままフツーに友達というのが、恐らくベストなのだろう。


そう思っていても、
ココロの何処かで「もう一歩進めてみようか」
と考えてしまう自分が居た。




それが
興味本位でチャレンジしようとしているのか
それとも、My子に対し再び好意を持ってきているのか
そのどちらなのかは分からなかったが、つぎ会えば少しは分かるだろう。
僕はそう思い、深く考えないようにした。





しかし、僕のそんな思いを余所に
事態は思わぬ方向へ進んで行く事になった。


その食事の後、会う日を特に決めていなかったのだが
思ったより早く、もう一度会う事になったのだった。





ふひー。
とりあえずここで「sub:ごぶさた」は一段落です。


実際、一ヶ月くらい前の事なんですよね、これ(笑
引っ張りすぎです。。。。




もちろん、この後の話も書きますので、
またお付き合い下さいマセ。