その4


○9月30日:東山紀之誕生日(1966年)
      →立派に中年・・・
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050930-00000045-nks-ent 本国じゃ酷評だったから、そりゃ嬉しいでしょう





ただ、そう言ったMy子に対し、
僕の中である一つの感情が大きくなった事を感じた。





結構な時間になってきたので、喫茶店を出て、駅へ向かった。


「これ、同居人にバレないようにせんとなぁ」
歩きながらMy子はそう呟いた。


My子の同居人は、僕の後輩でもあるし、昔付き合っていた事も知っている。
しかし、僕に対してはあまり良い印象を持っていなかった。


それは学生時代の黒いウワサが原因なのだが*1
30過ぎた今でも、その印象は拭えていなかったようだ。


「ははは。まだナイショにしてるの?」
「うん。聞かれはしたんよ。最近、誰かと会ってる?って」
「うん」
「でな、最初に名前が出たんが先輩だったんよ」
「うわー。鋭いなぁ」
「もちろん誤魔化したんやけど」
「ははは。でもさー、あの子、まだ僕に対して悪印象なの?」
「どうやろ。ウワサとは違うってのはウチは知ってるけど
 別にフォローはせぇへんもん」
そう言ってMy子は笑った。





ホームに着き、My子の乗る電車が来るのを待った。
電車が来るまではかなり時間があった。


ホームの柱に寄りかかり、手を繋ぎながら
ゴハンに行く日の確認をした。


元々、またゴハンに行く話は出ていたので、
場所を何処にするか、何を食べたいかなど話していたのだ。




「そろそろ電車来るかな?」
僕がそう言って、電光掲示板を見ると
繋いだMy子の手に、少し力が入ったような気がした。




僕は手を握り返し、My子を見ると目が合った。


「なんだよ」
「なんやよ」
「別に〜」
「ウチも別に〜」


My子は握った手をゴツゴツと僕の足に当てたりして遊んでいた。
暫くそのままにしているとアナウンスが入った。




僕は柱からカラダを離し、その勢いでMy子にキスをした。








「ばか」


そう言ってMy子は空いた手で僕のぽっぺたを押したが
その表情にはニコニコとしていた。








あーあ、やっちったヨ・・・





僕はMy子が乗った電車を見送り、違うホームへと向かった。




My子は驚きはしたようだったけど
イヤな感じではなかったと思う。


でなければ、キスした後も手を握り続けてはいないだろうし
困るのだとしたら、戸惑いの表情も見せるはずだった。




問題は、このキスではなく
キスした事によって、My子がどう変化するかだった。




「ゴメン、やっぱウチ、そういう感情は持てへん」
となるか


「えへへ」
となるか




とにかく、色々と考えるのだろう。


その結果がどうなるか、僕には分からなかった。

*1:大迷惑娘が吹聴した