最終話


○10月11日:ジャン・コクトー忌日(1963年ショック死/芸術家)
      →同日に亡くなったシャンソン歌手の死を知ったため。
  1. +
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051009-00000018-san-soci うわー・・・





帰りの電車の中、My子からメールが届いた。


「ウチは穏やかで小さい幸せが欲しいだけなんよ。
 それがぽん君じゃないのは分かってるのにな・・・。
 ごめんね。」




ごめんね? ごめんねってなんだ?






僕は電車に揺られながら、その先にスクロールした。






「面と向かってはちゃんと言えんのやけど
 やっぱりぽん君が好きなんやよね・・・」








そっか。


僕は一安心した。




「ごめんね、やっぱりもう会えない」


そういうセリフは今までに聞き飽きてきたし
なるべくなら、あまり言われたくはなかった。




一安心したけれど
引き返せない状態になっているのかもしれない。


僕はそう思いながらも、嬉しい事には変わりがなかった。





その後、何度かMy子と会う機会があった。
会ってお茶を飲み、話をし、お互い家に帰っていった。
キスは、しようと思えば出来たけど、特にその時はしなかった。






ある時、My子と付き合っていた時の話題になった。




僕は当時を思い出しながら、
なぜMy子に別れ話を出したのかを説明した。






仕事が忙しかった事
泊まりに行くだけの付き合いに疑問を感じていた事


そういう事を、正直に話した。




もちろん、N子の事には一切触れなかった。
 →卑怯






「いろいろ聞けて良かった」
My子はそう言って、僕の説明に対し納得をしてくれた。






「ホンマはな、ぽん君が結婚したって知った時、気持ちにケリ付けよう思ったんよ。
 でも、なかなか出来へんかった」
暫くして、My子は口を開いてそう言った。




My子もN子と同じように、何処かしら引っ掛かっていたのだろうか。
だとすると、僕は同じ様な事を繰り返してるんだろうか。


そう考えると、自己嫌悪に陥った。




しかし、何年もの月日を経て、
またMy子に惹かれているのは確かだった。






「というかね」
My子は話しを続けた。




「最初っから好きやったんよね。
 それを認めてもええかどうか悩んだけど、もう腹くくった。
 ワガママかもしれんけど、いい加減自分の気持ちにはウソつけへん」





おそらく、戻りつつあった距離は
この会話によってゼロになった。




My子は気持ちをぶつけ、
僕はそれを受け入れた。






もっとも
「ま、ウチに他に好きな人が出来たら、アッサリ乗り換えるかもしれへんけどな」
というMy子のセリフのように
この先、どうなるかは全く分からなかった。





えーと、一応今回でこの話は終わりにします。
あまり長々と書いてても


書く方はダラけるし
読む方だってつまらないだろうし(笑