12:その日だけは

○2月14日:ネクタイの日
      →バレンタインデーの相乗り(笑
  1. +
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060214-00000030-sanspo-ent サブタイトルに惹かれるなぁ(笑



本当の事を話したからといって、全てを語っているとは限らない
[CROSS LINE] 3:My子からのメールとその後日談■





「誕生日、何か欲しいもんあるん?」
My子から、そのメールを受け取ったのはW子とキスをした数日後だった。




My子とはすでに1ヶ月近く会っておらず、*1
次に会うのは、僕の誕生日の何日か前だった。


会っておらず、というのは正確な表現ではない。
「会おうとしなかった」というのが恐らく正しい






「これと言って無いんだよね。物欲少ないし(笑」
僕はそう返信した。


実際問題として、あまり目立つモノを貰っても、
置き場に困るのが現実なのだ。




「あ、やっぱそうなん?」
それに気が付いたのか、そんな返事が返ってきた。




「ははは。まぁ、、、ねぇ。じゃぁケーキでもゴチしてよ」
僕はそう返信して、後日、お茶をする事にした。*2




しかし、
実際には、お茶をするだけでは終わらなかった。





それはもちろん、年末に僕が決心した
「My子と終わらせる」話をする事だった。






正直なトコロを言うと
終わらせる事自体には何の躊躇も罪悪感も無かった。*3




ただ、
同じ相手に対し、二度目の終わりを告げる事には
少し気持ちが重くなった。






そもそもMy子に対して気持ちを向けさせたのは僕だった。




8年前もそうだった。
そして8年経った今もそうだった。






8年前はN子が居て、*4
8年経った今はW子が居る。*5




当事者の僕が言うのもおかしな話だけど
つくづくMy子はツイていない。




ただ、
ここで僕が迷っても仕方ない事だった。






ちょっと、鬼になってきます
僕はW子にそうメールをして、My子との待ち合わせ場所に向かった。





「なんか、すっごい久しぶりやなぁ」




My子の第一声はそれだった。






・・・ほんと、久しぶりだ
僕はつくづくそう思いながらMy子の顔を見た。






その表情には、


久しぶりで嬉しい という感情よりも
ちょっと何かを気に掛けている という雰囲気が強かった。




でも、それもムリが無かった。


考えてみれば、W子と仲良くなり出してから、
My子とのメールの回数もガクっと減ったし、
内容も当たり障りの無い物になっていたのだ。




僕も、メールをしていて
「なんか素っ気ないよなぁ」と思いつつも、
それを改める気にはならなかった。






多分、何か勘付いてはいるんだろうな・・・
茶店でケーキを食べながら僕はそう思った。






当たり障りの無い話をしていたけれど、
僕はうまく笑ったりする事が出来なかった。








「よし、今だ。今から言うんだ」




何度もそう思ったけれど、
その度にMy子が何か話を初めてしまった。


































あのさ・・・






僕は


「そうそう、ふと思ったんだけどね」


といった感じの口調で話を始めた。





茶店を出て
僕もMy子もコートのポケットに手を突っ込んで歩いていた。




もちろん、寒かったから というのもあるけれど
ここで手を繋いで歩いても、何の意味も無い事だった。








ハナシ自体は恐ろしくスムーズに進んだ。




手間取るかな?*6
と思っていたので、僕は少し拍子抜けをした。




だからといって簡単だったワケでも無いし
My子が流した、一筋の泪が軽いものだったとは思わない。








「いつまでもダラダラこんな関係ってワケにもいかんもんな・・・
 とは思っとったし、キッカケが出来て丁度えかったんよ」






My子はそう言ったけど


恐らくそれは本心ではないだろう。








もちろんW子の事は何も言わなかった。
でも、ウソをついたワケでもなかった。


ただ、全てを話していないだけで、本当の事は喋った。





My子と駅で別れた後、僕がノー天気だったかというと
そんな事は無かった。






僕にだって凹む時はある。






その凹みは、
My子に別れを切り出した事に対して というよりは




自分自身の悪辣さに対して の方が強かったかもしれない。






でも、凹むのは「その日だけ」にしようと決めていた。




お風呂に入って、寝て、起きたら
いつもの自分に戻っていよう。


そう決めていた。




僕が凹んだままだと、W子だっていい気はしないだろうし
それが重荷になられても、僕の本意ではない。






そして、




僕は
その日だけは凹む事にした。





[独り言] 「今日は楽しいバレンタイン♪」このコトバは男性と女性、どちらに敵を作るんだろう

*1:最後に会ったのはケーキを食べた時

*2:ゆっくり会う事を避けた

*3:鬼悪魔鬼畜だから

*4:ホワイトデーに別れ話をした時ね(笑

*5:この記事参照

*6:もしくは「刺されるかな?」とも思った