11・当事者

○5月16日:性交禁忌の日
      →江戸時代、この夜は特に性交禁忌の日とされていた、らしい*1
  1. +
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060516-00000020-spn-ent&kz=ent うぁ・・ よりによって勢いだけの芸人が相手かよ・・・*2



ーーー1990年初夏


「面白かったね、映画」
「うん。面白かったです♪」




僕とU子は映画館の近くでお昼ゴハンを食べながら
映画の感想を話していた


僕は緊張していたコトもあり、何をどう喋ったか
まったく覚えていなかった。


ただ、お互い話題はいくらでもあった。


今日見た映画の話。
部活のコト。
委員会のコト。
合宿のコト。
近所で開かれる花火大会のコト。





いろいろブラブラして、僕はU子を送るために
一緒に電車に乗った。


「ウチ、お母さんが厳しくて、門限8時なんです」
U子からそう聞いた時、僕はビックリした。


僕は門限なんて無かったし
まぁ、その日のウチに帰れば、何も言われなかったからだ。




U子の最寄り駅まで行き、一緒に改札を出た。


「じゃぁ、次は終業式でね」
「はい。今日は楽しかったです」


U子はそう言って、家へ帰っていった。




ーーー2002年


「ふうぅ〜〜〜ん。なるほどね〜」
F美はニヤニヤしながら、僕の話に頷いていた。




「なんだよ」
僕は少し照れながら聞き返した。


「でも、その時には何も言わなかったんでしょ?」
F美はストローを振り回しながら残念そうにそう言った。




「言わないよ、何も。だって純粋だったもん(笑」
「その後の合宿でも何もなかったんでしょ?」
「ないない。合宿の後だもん、付き合いだしたのって」
「それがビックリなのよねー。
 合宿の時には、みんなぽんくんとU子ちゃんが付き合ってると思ってたんだよ」
「それ、僕の方がビックリだって(笑」




結局、僕のキモチもU子のキモチも
周りにはバレバレだったのだ。


気付いていないのは、当事者だちだけだった。






「じゃぁさ」
F美はテーブルに体を乗り出し、口を開いた。




「いつから付き合いだしたの?」
F美は嬉しそうに、そう聞いてきた。





[独り言] 眠い時は寝る

*1:破ると3年以内に死ぬ、らしい

*2:藤森ってのがどっちかは知らない