9・末っ子気質

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060919-00000004-oric-ent
へー。熱い男たちのドラマなんだ。
コッチ↓では「ヒマなサラリーマンみたい」とか言われてるよ?(笑
http://movie.maeda-y.com/movie/00798.htm
■今日のアクマ■

「過労」
身分の高い人々が、魚釣りやゴルフに行きたいと思う時にかかり易い危険な病気。

引用:新編 悪魔の辞典 (岩波文庫)



「結局ね、僕がU子の事をちゃんと見ていなかった、って事なんだよ」




僕は、
U子と別れてから何年か経って導き出した推論を、W子に向かって話し始めた。


「結論から言うとね、U子に好きな人が出来たんだと思うの」
「なんでそう思ったの?」


相手に何か欠点がある場合、別れを切り出しても「それさえ治れば」という猶予があるはず。
だから「考え直して」と言われた場合、「こういう所がイヤなの」と理由が出てくるハズだった。
しかし、特に理由を言われる事も無く、単に「好きじゃなくなった」となった場合、
それは「欠点」が理由ではないのだ。(欠点はキッカケに過ぎない)


欠点が理由なのではなく、
好きじゃなくなったのでもなく、
他に好きな人が出来た というのが、一番整合性が取れるのではないだろうか。




他に好きな人が出来たならば、僕がどれだけ食い下がっても考えは変わらないし、
他に好きな人が出来たならば、僕に思い当たるフシが無かったとしても不思議ではない。




でも、そのキッカケは、間違いなく僕が作っていたのだと思う。


僕はその頃18歳で、当然SEXに興味がある。
U子と会えばカラダを触りたくなるし、触ってほしくもなる。




でも、U子はSEXに対して嫌悪感とまではいかないまでも
恐怖感はあったし、消極的な部分が多かった。




そんなU子の気持ちを考える事も出来ず、僕は暴走していたワケだ。


U子の中で「このヒトはカラダを求めるだけなの?」
という疑問が浮かんできても不思議ではなかった。




そんな折り、
きっとバイト先の年上男性にでも相談したのだろう。


「カレが○○で○○なんです・・・」
「ひでぇな、そいつ。俺で良かったら相談に乗るよ」
「ありがとうございます」
「どんなヤツなの?」
「女の友達、多いみたい」
「へ〜」
「こないだ、学校の友達と飲み会で一泊してたみたいだし」
「うわー。絶対浮気してるよ、それ」*1
「やっぱりそうかなぁ・・・」
「許せないよな、こんなかわいいU子ちゃんがいるのに」
「あはは。上手だなぁ。・・・・優しいんですね」


みたいな感じで。





「あはははは。妄想が暴走してるよ?(笑」
W子は笑ってそう言ったけど、あながち的はずれとは思わなかった。


「なんで合ってると思うの?」
「だって、僕が同じ立場だったら、同じ様な事するもん(笑」
「アクマめ」
そう言ってW子はいたずらっぽく笑った。




「でもさー、なんで年上だと思ったの? その相手が」
「末っ子気質だったし、母子家庭だったからね、U子。
 優柔不断じゃないけど、グイって引っ張ってくれるヒトの方が合う感じだったし」
「へ〜。そうなんだ〜」
「でも、僕、そういう部分が似てる女の子知ってるよ」
「えー、だれ〜?」
「僕の目の前に居るヒト」
僕はそう言って笑うと、W子は僕のお腹をぽこぽこ叩いた。
きっと図星なんだろう。




「でもさー」
W子は口調を改めて僕の方を向いた。


「なぁに?」
「こうやって聞いてみると、ホント今のアタシと似てるよね」
そう言ってW子は苦笑いをした。










W子は、ついこないだ
カレに別れ話を切り出したのだ。





[独り言] おじさん食堂

*1:してないけどね(笑