「恋空」一考



ネタが無ければ痛いニュースから(笑
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1080597.html

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ネット上では――ケータイ小説のメイン読者層ではなかった人々の間で――、
この作品をどのように位置づけるのかをめぐって議論がなされていました。


第一の立場は、その小説の内容について、「『恋空』クソすぎワロタwww」などと嘲笑するというものです。
こうした嘲笑的な言説の多くは、2ch系ニュースサイトやAmazonレビューなどの場所を中心に、
ある種の「炎上」や「コメントスクラム」に近い形で散見されましたが、
この作品に向けられた嘲笑は、単にその「内容」のクオリティに向けられたというよりも、
それほどまでに短絡的で典型的なストーリーであるにもかかわらず、「感動した」「泣いた」という絶賛レビューを書き連ねる、
『恋空』のファン読者層に向けられたものでした。


これに対し、第二の立場は、『恋空』を嘲笑する立場からは一定の距離を置きつつ、「中立的」な態度を取るというものです。


そもそも「援助交際」や「レイプ」「妊娠」の話をなぜティーンエージャーの女の子たちは読みたがるのか。
その答はひとつしかない――彼女たちは、これらのキーワードに「リアル」を感じているからだ。(佐々木俊尚


記事全文→http://news.livedoor.com/article/detail/3464242/

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僕はこの話を読んで居ないけど、そもそも「ネット発」とか「ケータイ小説」ってのを
最初っから「アホくさ」という立場を取っている。


別に、ネットでどれだけ私文を発信しようと、それは個人の自由だし、
それに対して感動しようが嘲笑しようが、それも個人の自由だ。




しかし、それを商業利用するのであれば、
それなりの「耐えうるクオリティ」が必要だと、僕は思う。




ただ、この恋空を僕は読んでいないので、
一概に「クソすぎワロタwww」とは言えないし、賛同は出来ないんだけど、


コレ→http://hakaiya.web.infoseek.co.jp/html/2007/20071111_1.html
を読んで納得出来ました。






クソすぎです(笑


もちろん、原作と映画では異なる部分も多いだろうけど(セックスシーン皆無とか)
粗筋だけを追ってみるとクソというより支離滅裂で、もう何がなんだか である。




上の評では「短絡的で典型的なストーリー」と書かれているが、
僕にはコレにストーリーを見いだす事が出来ない。
というか、少なくとも、整合性の取れたストーリーではなかろう。




つまり「『恋空』ファンの読者層」へ向けられたのは、
「この程度の典型的なストーリーに感動してんじゃねーよ」という嘲笑ではなく、
「こんな支離滅裂な文章力に感動って、どれだけ読解力が無いんだよ、アホが」という
文章理解力(もしくは国語力)の根本を嘲笑するモノなのではないかと思うのだ。





しかし、この支離滅裂さの原因というのは、「ケータイ小説」であるがゆえ、
ではないかと思う。


つまり、紙媒体やワープロで書いていれば瞬時に過去の文章を見開く事が出来るし、
推敲だってプロットだってやりやすい。


しかし、ケータイでUPするだけだと、その場その場での文章にしかならないし、
読む方だって過去のを読む事は出来ても、それはページを捲るのではなく、
クリックやらスクロールをし、その場その場の場面しか読む事が出来ない。


ある意味に於いては文章力と読解力を鍛える手段にはなるだろうけど(過去の内容を記憶出来れば)
もちろんそんな事が出来る作者でも読者でもなかろう。






評では
「そもそも「援助交際」や「レイプ」「妊娠」の話をなぜティーンエージャーの女の子たちは読みたがるのか。
その答はひとつしかない――彼女たちは、これらのキーワードに「リアル」を感じているからだ。」
と書かれているが、この話は「キーワード」に適当に肉付けして、それを羅列しているに過ぎないのだと思う。
だから整合性が取れていないのだ。


物語を書く上で、テーマとキーワードは必要不可欠だけど、
プロはそれを効果的に練り込んで書き上げる。
それが一つの話として繋がった時に、読者は感銘を受けるのだ。


確かにコレらのキーワードにティーンエイジャーは「リアル」を感じ取っているかもしれないが、
それは「その場その場」だけでしか受け取っておらず、話全体を通しては見ていないのだろう。


つまり、一つのタイトルが全10話で構成されているとしたら、
その1話1話だけで感銘を受け、リアルを感じているのだと思う。


しかし、その全10話を改めて繋げてみると、こういった作品が出来上がるのであろう。


逆に、全10話を毎回違うキーワードで作り上げ、
オムニバスとして作れば、これは良い作品となったのかもしれない。





この恋空は「実話を元にしたフィックション」という体裁だから、
私小説のジャンルに入ると思うんだけど、


その実話ってのが「どれだけの部分」なのかは分からない。
全てが事実かもしれないし、主人公が実在するという部分だけかもしれない。




しかし、この粗筋を読む限りでは、2割事実・8割創作といった感じだろう。
そう考えると、私小説というよりは




「私の妄想、聞いて下さい」
といった単なる「脳内日記」といった方が正解かもしれない。






結局、恋空はあくまでもケータイの中だけで賞賛されるべきであって、
商業利用してはならなかった作品なのであろう。








それにしても、ティーンエイジャーの日本語力って、酷いもんだねぇ。




いつだったか、教師をしている友人が
「今の子供だちの国語力が心配だ」と言っていたけれど、僕もそう思う。


友人は
「学ぶ事の基本は日本語だ。読解力が無ければどんな教科も理解出来ない」
といった趣旨の事を言っていた。


僕はそれを聞いたとき、なるほどと素直に感慨を受けた。






「ゆとり(笑)」とかバカにされる事が多いけど、
その根本は文章離れ、国語力の低下なんだろうな、と思う。








それの解決策?
ありますよ、きちんと。




幼少期からの本の読み聞かせ。




これしかありません。
つまり、バカ親の責任って事ですよ(笑