うしさん



ちょっと他のトコで書いてたけど、こっちで書いてなかった口蹄疫


今朝、やっとテレ朝で種牛の事を報道してたけど、
まぁ、なんという酷い報道。




知らない人もいるだろうから、他で書いたヤツをそのまま転載。


▽△


口蹄疫とは、世界的には最重要監視されているSクラスの疫病。
通常、口蹄疫が発生した場合は非常事態宣言が発令され、国家対策本部が必要。
※空気感染もするし、人や車でも感染する。
 極端な事を言えば発生源の地域を隔離しなければならない危険度。


かつてイギリスで発生した時は軍隊を動員し、当時のブレア首相が陣頭指揮。
近々に予定されていた選挙なんて当然延期して対応。
それでも被害総額3兆円+α


日本では10年前に発生したが、その時は急遽100億円の予算が確保され、
初動の速さもあって、740頭の殺処分で収束。(費用35億円)
その前の発生は1908年で、その時は500頭の殺処分。




さて、時系列。


・2010年になってから韓国・香港で口蹄疫の発症が見つかる
・鳩山、韓国へ口蹄疫の消毒液など、無償提供。国内備蓄消滅
・その後、禁輸処置を解除




で。
4/20・宮崎県で10年ぶりに口蹄疫感染確認。日本産牛肉輸出全面停止
    政府、口蹄疫の疑似患畜の確認及び口蹄疫防疫対策本部設置
    赤松農水相、宮崎選出の外山いつきから消毒液が足らない報告を受ける


4/21・政府から指示なし。仕方なく現地で対応。消毒薬は現地の組合が用意したが不足


4/22・農水副大臣「現場の状況について今初めて聞いた」


4/25・殺処分の対象が1000頭を突破、過去100年間で最多


4/27・東国原知事赤松農水相や谷垣自民党総裁に支援要請


4/28・国内初の「豚」への感染疑いを確認
    自民党口蹄疫対策本部長の谷垣総裁、現場視察


4/29・農水副大臣が宮崎県出張。現場には入らず生産者への面会もなし。
    27日に東国腹知事が上京した時にした話を再び聞く


4/30 自民党口蹄疫対策本部、政府に42項目の対策要請を申し入れ
   対応を予定していた総理・農水相は当日になってドタキャン。
   赤松農水相は夕刻に南米へ外遊 →以後連絡が取れず


   民主仕分け組、口蹄疫により被害を受けた畜産農家に融資を行う中央畜産会を仕分ける。
   →これにより消毒液などの予算が手配出来なくなる


   移動・搬出制限区域を宮崎・鹿児島・熊本・大分の4県に拡大


   自民党口蹄疫対策本部記者会見
   「10年前の感染の際はただちに100億の予算が確保され対策がなされた」
   「ところがこの段階になっても国から宮崎県には一箱も消毒薬が支給されていない」
   「この状況で農水大臣が外遊するとは自民政権時代からすれば前代未聞」
   「国からは消毒液一箱も届かず。国があたかも配ったように報道されているが、まったくの誤報


5/1・宮崎県、自衛隊災害派遣要請を行う
   総理、熊本県水俣慰霊式に出席。い草農家を視察、サインをせがまれて「い草と畳で友愛」。
   宮崎はには行かず


5/3・17例目確認 殺処分9000頭突破


5/4・19例目確認 殺処分27000頭突破
   総理、普天間問題で沖縄訪問。宮崎はスルー
   舟山農林水産大臣政務官デンマーク出張
   臨時農水大臣の福島瑞穂「フテンマ!フテンマ!!」


5/5・1例目から約70km離れたびの市で感染確認。
   感染23例、 殺処分34000頭に


5/6・川南町の12カ所の農場で感染確認、累計35例。殺処分の対象は44892頭へ
   農林水産省「ウイルスは人や車両などの移動で拡散している疑いが強い」


5/7・口蹄疫対策を官房長官が指示。
   小沢幹事長が『選挙協力要請』のため東国原知事と会見
   口蹄疫問題については「大変大きな県の問題」と突き放す


5/7・8日に帰国予定だった赤松農水相が1日早く帰国
   宮崎へ行くと思いきや、栃木で選挙応援


5/10・赤松農水相宮崎県庁へ裏口から入る(発症後、初の宮崎入り)
    会見にて「自民党の議員の同席は認めたが発言はするな」と言い放つ。


5/11・やっとニュースで報道が始まってくるも「ま、たいした問題じゃないですよ」的な扱い。
    現在、7万頭以上が絶賛殺処分中






農水省のHPより。
「宮崎で分離されたウイルスは、動物衛生研究所及び英国家畜衛生研究所が分析した結果、
 2010年に韓国や香港で分離されたウイルスと近縁であることが確認されました。 」
 →その後、韓国で今月発生した口蹄疫と同じタイプのO型ウイルスが確認されたと発表




民主党の取った行動
○薬品を韓国へ横流し
○発生から7日間放置
○疫病発生後、消毒薬予算を「事業仕分け」で仕分け
○消毒薬の配布、一切無し
○消毒薬会社への在庫確認も無し
○担当大臣外遊
 →「政治主導だから官僚は勝手な事するなよ」
 →よって、省庁レベルでの動きが制限される
○臨時大臣「フテンマ!」
舟山大臣政務官「宮崎県の対応に問題があった」
小沢幹事長「宮崎でなんとかしろよ。それより選挙選挙」
○輿石参院会長「民主党に票を入れれば考えんでもない」
○県と自民党が出した対策案を拒否
 →だからと言って対策案を出す訳でも無し
○国家対策本部無し
○政府としての指示、一切無し
○メディアへの報道規制
 →海外では「パンデミック」として報道されている
○やっと車などへの消毒を開始








今後の予測
本州への拡散
 →競馬や動物園など無期限禁止


このまま末期になると全物資輸出禁止・人も渡航禁止
 →日本の輸出産業終了
 →海外では「2010年〜20XX年に日本へ渡航した人からの輸血禁止」など起こりうる


ペットに感染すると法律によって薬殺






そして現場の声。
今日も6軒の仲間が消えて行った。 1人は10年以上の付き合いになる。
熱いヤツで、 「これからはJAや問屋を通してじゃなく、農家自身が消費者に訴えかけれるものを作って行かなきゃ!!」が口癖のヤツだった。
口ばっかりでなく、勉強熱心で努力家だった。 もう廃業するしない。


口蹄疫発生当初から現場が放出を要望してる消毒剤がある。
ビルコン。ドイツのバイエル製薬の消毒剤。
殺ウイルス力が強く、開発された当初から『世界のウイルス性伝染病が半分になる』とまで言われた消毒剤。
今使われている逆性石鹸系の5000倍の殺ウイルス効果を持ち、塩素系なので散布後長時間ウイルスを抑える。
さらに人や牛への害が少ない。


10年前の口蹄疫の時は初動で2000本、1カ月で10000本のビルコンが国の財源と指導の下配られた。
口蹄疫ウイルスより感染力の強い鳥インフルの時もこれを大量に散布し封じ込めた。
このビルコン、今年4月半ばからのアイスランドの噴火によるヨーロッパの空港閉鎖で国内の在庫がかなり少なくなっていた。
そこに口蹄疫。在庫の奪い合いになり、一瞬でなくなった。


だが全国の農政局に合わせて5000本の家畜防疫用のビルコンのストックがある。
俺も初めはこれが放出されるものと思っていた。 鹿児島の徳田議員が農水省に放出を要請、


「非常時用のストックで、非常時かどうかは大臣が判断する」 との解答。


俺も農水省の友人に聞いてみた。
が、「大臣にしか権限が無い。俺達農水の職員もおかしいと思う。でもどうにもできないんだ…」と。
が、大臣は一切対応を見せない。




バイエル製薬の知人によると、


アイスランドの噴火による空港制限は続いていて、限られた飛行枠では旅客機優先。貨物機はほとんど飛べない。
今、中国や韓国も口蹄疫対策に国を挙げてビルコンの確保に乗り出している。
中国はイベリアの貨物船をチャーターし、エジプトまで海輸し貨物機を飛ばし1万本を確保。
韓国は火山灰の影響が少ない空軍の大型輸送機を飛ばし1万5千本を確保した。
国を挙げての体勢に、日本の薬品卸会社じゃ買い付けの時点で太刀打ち出来ない。
それでも、バイエル日本支社の社長が必死になって確保した1500本のビルコンを確保した。
が… 、5月3日に日本に届いたビルコン1500本、『口蹄疫はアジア全体に蔓延しており、日本一国の問題ではない』と、
小沢と岡田が500本を韓国・中国に無償で提供…。


さらに500本を小沢の地元の東北に…。


九州に来たのは500本のみ。 そのうち250本は数万頭規模の大手が独占。
宮崎1区の河村議員が宮崎の選挙支援した農家に50本を横流し。 最終的にJA川南に届いたのは20本のみ。
発生農場の入り口で使うくらいで、焼け石に水だ。


現在川南では消毒剤が枯渇し、消毒効果の薄いハイターや酢まで持って来て散布している。
牛・豚・羊にとって最大の脅威とされる口蹄疫。それにく素手で立ち向かう様なもの。
これでは、ウイルスは拡散していくばかり。


昨日の夕方、岩手の農家から電話があった。
『小沢議員が確保し、部会に届いたビルコン20本を●の所に送りたい』


涙が出そうになった。 もし岩手まで口蹄疫が攻めて来ないとも限らない。 それでも、俺達仲間を支援したい。
最近、東北の和牛が躍進しているのは“第一花国”“菊安舞鶴”“菊福秀”“平忠勝”と言った種牛が出てきたから。
でも、どれも東北の“菊谷”と言う血の濃い血統。交配する為に宮崎や鹿児島の雌牛を飼っている。
逆に宮崎は宮崎の血統とは離れた東北の血統を導入している。
うちにも東北のみならず全国から来た牛がいる。全国各地でうちで産まれた牛が活躍している。
和牛の育種・生産は100年もの間、ライバルである産地同士で力を合わせる事で成り立って来た。


一部の小沢の取り巻き達が考えるように一朝一夕で成り立ってきた産業じゃない。
俺達の繋がりナメるな。 この20本を使えば、俺を含め仲間内の農家10軒を当分の間守りきれる…


俺も喉から手が出るほどほしい。
…でも、これは全て川南に送ろうと思う。 口蹄疫の爆心地…、
仲間達が毎日倒れていく。 これで1人でも仲間が助かれば…、
1頭でも多くの牛や豚が生き延びれば…。


今、宮崎に続々と全国各地の農家から消毒剤が届き始めた!!
誰もが『政府が消毒剤を配布するだろう』そう思っていた。
でも、20日間もの間、政府は見て見ぬふりのまま毎日沢山の仲間が倒れていく。もう宮崎だけの問題じゃない。
佐賀の肥育農家の部会から、熊本の酪農家から、阿蘇のチーズプラントから、大分の若手繁殖農家の勉強会から、
鹿児島の種畜場から、兵庫但馬の育種部会から、伊賀松阪の肥育部会から、山形の大手牧場から、種子島、沖縄、石垣島
山口、広島、島根、鳥取、京都、愛媛、香川、愛知、岐阜、新潟、群馬、長野、栃木、青森、北海道…
みんな、いつ自分の所に口蹄疫が来るかわからない。
でも、ストックしていた消毒剤を放出した。


宮崎の仲間の為に!!口蹄疫と闘うために!!


これでやっと武器が届く!! 戦える!!


うちの●●がシンガポールでビルコンを150本確保した!!
あと、5日もすれば日本に届く。全てを川南にぶち込む!!誰にも文句は言わせない!!!


イギリスの口蹄疫リファレンスセンターが余りの日本政府の対応の悪さに、ドイツのバイエル本社に要請をかけた。
MarkShuwalut常務の計らいで後10日で2000本のビルコンが届く!!!!


そうなれば、いや、それが本来の防疫体勢。


それまで、みんな持ちこたえてくれ。 これを乗り越えて、またみんなで宮崎の畜産を再興させることが全国の仲間への一番の恩返しになるから!!



△▽


これが先週までの流れ。
10日に赤松が宮崎入りしたけど、その後も動きはほとんどなく、
遂に種牛にまで感染が確認された。


宮崎牛の種牛ってのは、日本のブランド牛ほぼ全てに関わっている。
松阪牛だって、宮崎系。


つまり、ここで種牛が感染すれば、日本のブランド牛が壊滅する。
何十年とかけて品種改良し、育ててきたものが消える。






そんな状況なのに。
今日のテレ朝。


流し見だから細かい部分までは正しくないけど、大まかな内容。
ちなみに、全員ニヤニヤしながら喋ってた。


・感染してない牛まで殺処分ってのはかわいそうですよね
・結局、人間の都合で殺処分
・人体には影響ないんだから大騒ぎする事じゃない
・県の対応が遅いから飛散した
・被害総額160億円
・感染するとどうなるの? 味がちょっと落ちるだけ?
・10年前の教訓が生かされていない
・10年前の時、ウイルスを封じ込めたはずなのに発症した
・感染源は不明





酷いよ、これ。
酷すぎる。


最初の発症らしき症状が分かったのは4月9日。
そこから県は動いてたのに、ワクチンを県に渡さなかったのは民主党
それなのに「県の動きが遅い」


10年前、初動が早かったから700頭で済んだけど、
「教訓が生かされていない」と、それを県のせいにする。
動かなかったのは民主党


人体への影響どうこうが問題なんじゃなく
豚へも感染するんだから、日本の畜産業の生死がかかっている問題。
大騒ぎする事だと思う。


感染源は韓国産の牛って分かってるのにスルー。
韓国牛が口蹄疫に感染してるから禁輸してたのに、それを解除したのは鳩山。


本当に、本当にひどい。





口蹄疫とは関係ないけど、TBSで放送した子ども手当について。


参院選で民主が過半数を取れなかったら子ども手当はどうなりますか?
 →それでも支給します(民主の議員談)


衆議院が解散したらどうなりますか?
 →きっと支給します


それについての有馬という政治評論家の見解
・政権が変わったからといって、前政権の行った施策はある程度踏襲するべき。
 政権が移ったから「はいやりません」というのは許される事ではない。


だからもし自民党政権に戻っても子ども手当は出せ という論法。




けっ
じゃぁ、それを「今の民主党」に言えよ。
普天間問題で同じ事を言ってみろよ。