CROSS LINE 3

 36・さいごに

□2007年4月26日□ さて。 長々とお付き合い頂き、ありがとうございます。 最初に書いた様に、 これはある種の記録であり、本音の部分でした。 読んでいて色々と驚いた人も多いと思います。 実は子持ちになっていた事や、 僕の意外な一面が垣間見えたりして。 …

 35・CROSS LINE

□2007年2月・6□ 一晩明け、僕はモヤモヤとした気持ちではあったけど、 少しだけスッキリしていた。 それは「諦めよう」と思った事により 「悩み、苦しむ事」から逃げ出す事が出来たからだった。 他に好きな人が居るW子を想い、 それでも追い続ける辛さから、…

 34・ありがとう

□2007年2月・5□ 「あのさ、僕の事、ちゃんと愛してくれてた?」 W子は下を向いたまま、黙って頷いた。 それは肯定の仕草だったけど、僕は言葉で聞きたかった。 最後に一言だけ「愛してたよ」というコトバが聞きたかった。 それを聞くことが出来れば、僕はそ…

 33・終止符

□2007年2月・4□ 「そろそろ帰ろうか」 時計は22時をとっくに過ぎていたし、 W子は家でゴハンを食べるのなら、もう帰らなくてはならなかった。 「改札まで送るよ」 僕はW子にそう言って歩きだそうとした。 しかし、W子はそこから動こうとせず、首を振るだけだ…

 32・一生愛し続けるという事

□2007年2月・3□ 「メールと電話、ありがとう。 急だけど、今日の21時に○○駅に来れそうですか? 私も仕事、終わらせるようにがんばるから」 確かに急だったけど、 僕にはそれに対して異論も反論も無かった。 あるワケが無い。 僕が「会いたい」と望んだのだ。…

 31・折れた心

□2007年2月・2□ 僕がやっと落ち着いたのは30分くらいしてからだった。 まるまる残った昼食を捨て、歯を磨き、 コーヒーを飲んで、タバコを吸って、 やっと少し落ち着く事が出来た。 相手は一体誰なんだろう。 そしていつから好きになったんだろう。 僕と別れ…

 30・手紙

□2007年2月・1□ 2月に入って何日かしたある日、 僕はいつものように近所のお弁当屋さんでゴハンを買って帰ってきた。 それまでの数日、あまりにマトモな食事を摂ってなかったので、 久しぶりにきちんとしたお昼ゴハンだった。 僕はポストから郵便物を取り、…

 29・苦痛・憔悴・感傷

□2007年1月・11□ 一体、何をどうしたらW子は戻ってきてくれるんだろう CLOSS LINE3を書きだしながら、僕はそれだけを考えていた。 メールには「1ヶ月後、また連絡する」と書いたし、 僕はその間に、何をどうすれば良いかを考える事にした。 ☆ しかし、その日…

 0-3・認識のズレ

ちょっと本題からズレますが・・・ いや、ズレはしないんだろうけど、 昨日の記事のコメントを読んで、思い出した事があったので。 ☆ 僕、W子との関係の中で 不倫をしているという感覚が一切ありませんでした。 つまり、 「ヨメさんと子供が居て、それでもW…

 28・嫉妬

□2007年1月・10□ そもそも、 何で僕がW子に対して、要求が強くなったのかというと、 それは嫉妬が原因だった。 ☆ 僕は元々「嫉妬する気持ち」というのを持ち合わせていなかった。 と、思っていた。 でも、実際にはそうではなく、 「嫉妬を感じるような女性…

 27・誕生日

□2007年1月・6□ 送り損ねたメールも読みたいな。 そう思っていたら0時を周り、僕は誕生日を迎えた。 ☆ 「はぁぁっぴぃばぁぁあぁ〜す でぇぇぇ〜い すてきな一年を」 W子からそうメールが届いたのは、0時ジャストだった。 W子は「お風呂に入ってくる〜」とさ…

 0-2・とちゅうに

さて。 CROSS LINE3ですが、そろそろ前半の佳境です。 って、まだ前半かよっっ ☆ CROSS LINE3は、 W子と終わってしまうまでと 終わってしまった後の僕という 前後半になる予定です。 書き出した時は、 まさに「終わってしまったばかり」の時でしたけど、 2ヶ…

 26・聞けない気持ち

□2007年1月・5□ W子から返事が来たのは23時近くになってからだった。 「お仕事おわりー 返事の件、ごめんね。気を付けます・・・」 そのメールを受け取った時、 僕も仕事を終え、駅に向かう所だった。 「僕も終わったとこー。でも電車止まってる(汗 一日、お…

 25・底なし沼

□2007年1月・4□ W子との電話が終わった後、僕はW子にメールを送った。 「ひとつだけ言っとくね。 状況とかいろいろあるけど、そんなん無視して僕はW子が大好き。 だから手放したくない。単純にそれだけ。 もちろん状況を抜きに考えるのはナンセンスだけど、…

 24・3人の姿

□2007年1月・3□ 僕は送ったメールを読み返し、自己嫌悪に陥っていた。 なんでこんなメール送ってるんだろう・・・ なんでもっと広い心でいる事が出来ないんだろう・・・ ダメだ、もっと大きな心で包んであげなくちゃ 僕はそう思い、なるべく心を落ち着ける事…

 23・狭まる心

そもそも、なんでこんな事になったのかというと、 そのキッカケは子供の事だった。 もちろん、他にも理由やら原因やらはあるのだろうけど、 目に見えてハッキリとしていた理由は子供の事だった。 □2006年12月・4□ クリスマスを1週間後くらいに控えたある休日…

 22・平行線

□2007年1月・9□ その土曜日、僕は寝坊をした。 僕はそれまでW子との待ち合わせに、寝坊で遅刻した事はなかった。 準備に手間取ったり、渋滞で遅れた事はあったけど、 寝坊という理由は一度も無かった。 疲れていたんだろうか? それとも、逢えるという安堵感…

 21・一度だけ

□2007年1月・8□ W子に別れを告げられた翌朝、 僕が一番最初にした事はメールチェックだった。 ☆ 僕は気の抜けた状態でバスに乗り、W子に最後のメールを送った。 送ったって、返事は来ないだろう。 もちろん返事は欲しかったけど、来るわけがないのだ。 僕は…

 20・ゼロ

□2007年1月・7□ 「もう、終わりにしよう」 僕とW子の間に響いたその一言は、 いつもの喫茶店の静寂を、ほんの少しだけ切り裂いた。 ☆ 僕の誕生日から何日か過ぎたその日、いつもの喫茶店でW子と会っていた。 待ち合わせ時間に少し遅れてやってきたW子は、 カ…

 19・心配性

僕は心配性だ。 その相手が、大事であれば大事であるほど、心配になってしまう。 心配の内容は、それぞれだ。 元気かな? 大丈夫かな? トラブルに遭ってないないかな? 無事に家に帰ったかな? そんな様々な心配だ。 僕はW子に対して、常に心配をしていた。…

 18・スタート

□2007年1月・1□ 前の年もそうだったけど、お正月というのはタイクツだった。 外に出る事も出来ず、もちろんW子と逢う事も出来ない。 出来る事といえば、 メールをするか、時間を見つけて細々と電話をする事だけだった。 ☆ 僕は大晦日の23時にW子にメールを送…

 17・イヤミ2

□2006年12月・3□ ゴハンを食べ、お酒を飲み、リラックスし、 「お正月にさ、ヨメさんに仕事の話をするよ」 と伝えた。 随分と遅くなっちゃったけど、これでやっと一歩前進だな と僕は思っていた。 ☆ そもそも、なんでここまで時間がかかったかというと それ…

 16・イヤミ

□2006年12月・2□ 「お正月にさ、ヨメさんに仕事の話をするよ」 仕事納めの日、僕はW子とゴハンを食べに行った。 クリスマスの後、 ちょっとした事で僕がW子に対し文句を言ってしまった事もあり ある意味、仲直りのようなゴハンでもあった。 ☆ その日、僕は年…

 15・節目の日

□2006年12月・1□ 「節目の日に会えて良かったよね」 それは、初めて僕とW子が会った時から、ピッタリ1年経った日だった。 僕とW子は、1年前と同じ喫茶店で同じ席に座り、 1年前の事を話し、楽しんでいた。 「ホント、まさかこうなるとはねぇ」と僕 「ホント…

 14・ワガママ

□2006年秋□ 僕とW子は比較的平穏な毎日を過ごしていた。 ☆ 僕はヨメさんが帰ってきた日から、自分の部屋で寝るようになっていた。 それはもちろん「3時間に1回の授乳」の度に目が覚めていたら 僕のカラダがもたないからだった。 だから僕は自分の部屋で寝た…

 13・布石

□2006年8月□ 僕は本格的に離婚に向けての事を考え出した。 W子の「待てるのは1年だから・・・」という事をふまえ、 どんなに遅くとも2007年の6月までにはケリをつけようと思っていた。 こういう時、僕の中の「リアリスト」な部分が顔を出す。 そしてそれは非…

 12・慈しむように

□2006年7月・2□ 「ねぇ、ぽん」 W子は少し改まった感じで僕に話しかけた。 「なぁに?」 「今度の金曜日、お泊まりしても良い?」 「え? そりゃ、嬉しいし、もちろん良いけど、おウチは大丈夫なの?」 ☆ その7月、僕とW子は今までにないくらいに良く会って…

 11・一年

□2006年7月・1□ 「すご〜い。来るたびに綺麗になってくね、お部屋」 そう言ってW子が感動したのは 僕の家に遊びにきた4回目くらいの時だった。 ☆ ヨメさんが実家へ戻っている間、 忙しかったけど随分とリラックスした毎日を送っていた。 仕事が早く終わった…

 10・血族

□2006年6月・6□ いざ一人で家にいると、やることが結構あった。 でも、僕は元々が家事好きなのでそれは苦ではなかったし、 家に一人で居るというのも悪くなかった。 一人で起きて、一人で顔を洗って、一人で朝ご飯を食べる。 仕事をして、好きな時間に家に戻…

 9・懐いたネコ

□2006年6月・5□ 「すっごいなぁ、この仔がいきなり膝に乗るなんて」 「え〜? そうなの?」 「そうだよー。僕なんて懐いてくれるまで、何ヶ月かかった事か」 ☆ その日、W子は僕の家に来た。 僕は夕方頃からソワソワし始め、なんとなく仕事も手に付かなかった…